総合内科
総合内科とは、文字どおり、内科のご病気をはばひろく診察する科です。風邪からインフルエンザ、腹痛、胸痛、下痢、糖尿病、高血圧、コレステロールなど、さまざまな内科のご症状を拝見させていただくことができます。
内科は、臓器別に大きく分けて、10の分野に分かれています。
- 消化器内科
- 循環器内科(睡眠時無呼吸症候群)
- 内分泌内科(甲状腺疾患・副腎)
- 糖尿病・代謝内科
- 腎臓内科
- 呼吸器内科
- 血液内科
- 神経内科
- 膠原病内科
- 感染症内科
こんなに種類があるのか、と驚いたのではないでしょうか(私は医学生の時に驚きました)。医学の進歩に伴い、人間のおからだをつぶさに調べ、各臓器の機能をそれぞれ研究していくにしたがって、内科もそれぞれの臓器別に、専門性が分かれていきました。
もちろん、人間の体は臓器別で働いているのではなく、互いにつながりあい、相互に影響を与えあいながら存在しています。一つの臓器が傷つけば、まわりの臓器にも負担がかかってきます。ひとつの臓器に異常が見られた場合、詳細に検査や治療をするのはとても大切ですが、定期的に俯瞰する視線を持ち、全身のバランスを見て、ほかの病気が隠れていないかも確認できなければなりません。
総合内科専門医は、これら10の内科分野について横断的な広い知識と経験を持ち、診断を行うことができる専門医です。おからだを俯瞰できる医師とも言えるでしょう。気になることがあるのに、どの内科にかかればいいか分からないときに、まずかかるとよい内科です。
このような症状のある方は是非一度ご相談ください。
- 頭痛がある、頭がぼんやりする
- 熱が出る、熱っぽい、熱が続く、熱が下がらない
- 咳や鼻水、のどの痛みがある
- 痰が多い、痰に色がついている
- 花粉症、じんましん、アレルギーなどがある
- 風邪が治った後も、咳が長引く、痰が切れない
- 風邪ではないが、喉の違和感が続いている
- 胸の痛みがある、胸の違和感がある、胸が詰まる、胸やけがする
- どうき、脈の乱れがある
- 息切れがある、運動で息苦しく感じる
- 背中や胸が急に痛くなった
- 足がむくんでいる
- 水を飲んでも飲んでも喉がかわく
- 尿が泡立つ、血が混じる、量が多い、回数が多い
- 下痢・便秘がある
- 便が細い、便が黒かったり赤かったりする
- 肩こりがひどい
- 体重が増えている、体重が減っている
- 疲れやすい、身体がだるい、体力がない
- 手足のしびれがある
- 血圧、血糖、コレステロールが高い
当院の総合内科で診察している疾患
- 上気道炎、扁桃炎、気管支炎、肺炎、膀胱炎などの感染症
- 花粉症、気管支喘息などのアレルギー性疾患
- 頭痛(片頭痛、筋緊張性頭痛など)
- 貧血、便秘、下痢
糖尿病、高血圧、脂質異常症、痛風、肥満、狭心症、不整脈、甲状腺疾患、睡眠時無呼吸症候群、ストレス性疾患などは、専門的な診断と治療を当院で受けることができます。
気になる症状があるときは、まずは総合内科を受診しましょう
体調が悪くなると、あわててネット検索して、ダイレクトに高度医療機関の専門外来の扉を叩いてしまう方がいます。が、何か気になる症状があったら、まずはお近くの総合内科の受診をお勧めしています。
過去に何度も経験したことですが、ある患者さんが、眠っているときに、左胸のするどい痛みに気づきました。患者さんは、心筋梗塞ではないかと怖くなります。そして、専門病院の循環器内科へ飛び込みました。くわしい心臓超音波検査などを受け、心臓に異常はない、と言われます。それでも眠っていると、また胸はするどく痛みます。次は呼吸器内科の専門外来に行き、頼んで肺や気管のCTなどを撮ってもらいます。それでも、異常はない、と言われます。それでも胸が痛いのは治りません。次は専門病院の消化器内科にいき、内視鏡検査を受けて、胃や食道に異常はないと言われ……ここまでくると疲れてきますし、医療不信にもなってしまいますよね。
この患者さん、じつは肋間神経痛でした。よくお話をうかがうと、寝がえりを打ち、体をひねったときにだけ激痛が走っていたのです。肋間神経痛は、胸の左右のどちらかに起こり、ある特定の体位をとったときに起こりやすくなります。胸の筋トレ、クロール、庭仕事などで重いものを運んだ後などに、発症している方が多いです。
胸のいたみは、確かに心筋梗塞の可能性があり、危険を感じたら急いで受診する必要はあります。それでも、急ぎではないと判断されたら、次々と自己判断で専門医をはしごするのではなく、一度総合内科の医師とご相談したほうが、このように、正確な診断にはやく届くこともあります。
当院では丁寧な問診を行い、ご本人にとって必要な検査や治療を、総合内科医の目からご提案させていただきます。また、重篤なご病気を疑う時はもちろん、たとえ軽症でも専門医に診てもらった方がよいと判断したときには、ご本人とご相談の上、すみやかにご紹介させていただきます。
総合病院の専門外来は、紹介状のない初診は、初診料が高くなります。かかりつけ医の紹介状があれば初診料が安くなり、受診予約も取りやすくなります。まずは、ご相談ください。
当院の発熱外来について
感染症は、細菌、ウィルス、カビ、寄生虫などの病原体が体内に入り込むことで、発熱や下痢など、さまざまな症状を引き起こす病気の総称です。
2020年から新型コロナ感染症が世界中で猛威を振るいました。新型コロナ感染症は2類に分類され、かかった可能性のある方は、国の指定を受けた医療機関の発熱外来を受診する必要がありました。
2023年5月より、新型コロナ感染症は5類になり、指定を受けた医療機関でなくても受診できることになります。しかし、段階的な変更であり、また新型コロナの受診をお受けするかどうかは、病院側でそれぞれ決めることになります。ですので、受診をする場合は、医療機関にあらかじめ確認をした方がよいでしょう。
当院では、新型コロナを含めて、発熱の患者さんの診察をお受けしています。ただ、感染防止策をきちんとお取りしたいので、来院前にかならずお電話でご一報ください。
ご症状をうかがい、当院で診療したほうが良いかも判断させていただきましたうえで、比較的すいたお時間などをご案内させていただきます。
来院後は、別のお部屋でお待ちいただき、診察室も別になります。会計まで、同じお部屋ですませてお帰りいただけるよう、整えております。
発熱がない方も、発熱がある方も、いつでも安心しておかかりいただければと思います。